七夕に相応しい御菓子「乞巧奠(きこうでん)~星のたむけ七種~」

文化元年(1804年)創業の京都市中京区にある和菓子店「亀末廣」。江戸時代には二条城(徳川家)や御所に御菓子を納めていたこともあり、和菓子屋の多い京都のなかでも、ひときわ存在感を示す、京都を代表する和菓子の老舗。老舗らしい佇まいの店のなかで、目を引くのが、なんと、不用になった干菓子の型で縁取りされた看板。御所や徳川家からの特別注文には、その度に新しく木型が作られていたため、1回使用しただけで御用済みになった型も多く残っていたそうです。

 

その老舗が、七夕に相応しい御菓子として作られている「乞巧奠(きこうでん)~星のたむけ七種~」を今回はご紹介します。

 

ちなみに、「乞巧奠」とは、織女星にあやかってはた織りや裁縫が上達するようにと、7月7日にお祈りをする中国の行事で、庭先の祭壇に針などをそなえて、星に祈りを捧げます。やがて、はた織りだけでなく芸事や書道などの上達も願うようになり、この行事が日本の七夕行事の由来のひとつとも言われているそうです。

 

また、こちらの和菓子7種は、杉盆に盛られていて、それぞれ「願いの糸・天の川・ありの実・瓜つふり・鞠・索餅・梶の葉」と名づけられています。それぞれの特徴は、以下の通り。

 

■願いの糸(葛)
小豆の漉し餡の葛菓子を二枚の笹で十字に包んで、三色の糸で結んであります。

 

■天の川(道明寺)
真ん中に薄緑の天の川。両側に道明寺で星を表した琥珀羹で表現。

 

■ありの実(薯蕷)
「梨」のことだが「無し」と同音で縁起がよくないので「有りの実」となっている。小豆の漉し餡が入っています。

 

■瓜つふり(外良)
白餡入りで半分に切った形となっています。

 

■鞠(落雁)
蹴鞠の形。小豆の漉し餡が入っています。

 

■索餅(求肥)
くちなしで染めた1本の求肥を捻ってあり、索餅を延ばす作業を繰り返すと、だんだん細くなり現在の「素麺」になったと言われています。

 

■梶の葉(こなし)
「こなし」で形づくられた2枚の梶の葉の間には小豆の粒餡が入っている。

 

残念ながら、京都の七夕は新暦の7月7日なので、6月末までの予約受付で、受け取りは7月6・7日の2日間のみですが、旧暦をベースに毎年日付が変わるのを避け、8月7日にした地方も数多くありますので、また違った楽しみ方をされてはいかがでしょうか?

乞巧奠~星のたむけ七種~

京都「亀末廣」住所:京都府京都市中京区姉小路烏丸東入